この青い空を
「あ…そっか。なら良かった」
あたしは、笑顔でそう答えた。
必死に作った笑顔だけど、もしかしたら笑えてないかもしれない。
「あんたって最低なんだってね」
急に顔つきが変わった楓ちゃん。
「え…」
あたしは、返答に困る。
「颯斗から全部聞いたよ。理由も言わずに一方的に別れを告げたんでしょ??」
「………」
確かにその通りだ。
でも、それにはちゃんと理由がある。
「確かにそうだよ。でも…それにはちゃんと理由が…」
「何??言い訳??」
楓ちゃんは冷たい目で言った。
「そんなんじゃ…」
「とにかく…あんたには今のバイト辞めて欲しい。颯斗だって迷惑だと思うよ??」
楓ちゃんって…。
最初はいい子だって思ったのに…。
「何で??楓ちゃんに、全部決められるなんておかしいと思う。それに、辞めようが辞めまいが…あたしの勝手だし。じゃあ…」
あたしは、そう言い残すと、早歩きで歩いた。