この青い空を



この空気に耐えられなくなったあたしは、口を開いた。



「じゃあ…」



鞄も持たずに、あたしは屋上に向かった。



1人になりたい…。



涙を流しながらーーーー…



「あたしは…何がしたいのかな」



海斗じゃなくて、あたしは、颯斗が好きなんじゃないの??


なのに、何で海斗と付き合ってるの??


よく考えてみれば、あたしおかしかったよね。


勝手に自分で別れを告げて、まだ好きなんて…。


訳分かんない。



「颯斗…」



誰もいないのに、颯斗に呼びかける。



「あなたは今幸せですか??」



あたしはーーーー…



「あの事件が起きるまでは…幸せでした」



でも…もう…



「あたしは…いらない存在??」



返事はない…。


当たり前だけど…。



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