この青い空を

偽りの中の笑顔




今日は、いつも通りに松葉杖をつきながら、学校に向かう。


ちょっとは、マシになってきて、もうすぐしたら、松葉杖なしで歩けるようになる。



「おはよ〜」



下駄箱で、桜に会った。



「陽奈…おはよ…」



何か様子がおかしかった。



「桜…どうしたの??」


「あ…あたし行くね」



何だか無視されたような気分になった。


あんな、桜初めて見た。



あたしは、首を傾げながら教室の中に入った。


いつも通りに机に座る。



何これ…



机の上には、沢山の落書き。



──────死ね


──────消えろ


──────キモイ



そんな言葉が大きく書かれていた。



桜の様子がおかしかったのは、これに関係があるのだろうか。



「桜…あたしの机にさ〜…」



あたしは、松葉杖を上手に使いながら、桜の机へと向かった。



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