この青い空を



「ハァ…おもしろかったね…」



その後も、ビデオを見続けた。


ファンタジーや、ホラーや、アニメを見た。



いつの間にか、刻々と時間は過ぎていた。



〜♪



その時、桜の携帯が鳴った。



「もしもし」



桜が電話に出る。



「あ…ゴメンゴメン。忘れてた。うん…うん…。分かった。じゃあね」



桜は電話を切ると、申し訳なさそうにあたしの方を見る。



玲央君と約束でもしてたんだろうか…。



「玲央と約束してたの忘れてた。ゴメンね」


「あ…全然いいよ。じゃあね」


「うん。バイバイ」



あたしは、鞄を手に持つと、桜の家を出た。



「あ…陽奈!!」


「え…」



陽奈が意息を切らしながら、走ってきた。



「携帯忘れてるよ。ってか携帯鳴ってた」


「マジ!?ありがとう」



< 144 / 237 >

この作品をシェア

pagetop