この青い空を
「ハァ…おもしろかったね…」
その後も、ビデオを見続けた。
ファンタジーや、ホラーや、アニメを見た。
いつの間にか、刻々と時間は過ぎていた。
〜♪
その時、桜の携帯が鳴った。
「もしもし」
桜が電話に出る。
「あ…ゴメンゴメン。忘れてた。うん…うん…。分かった。じゃあね」
桜は電話を切ると、申し訳なさそうにあたしの方を見る。
玲央君と約束でもしてたんだろうか…。
「玲央と約束してたの忘れてた。ゴメンね」
「あ…全然いいよ。じゃあね」
「うん。バイバイ」
あたしは、鞄を手に持つと、桜の家を出た。
「あ…陽奈!!」
「え…」
陽奈が意息を切らしながら、走ってきた。
「携帯忘れてるよ。ってか携帯鳴ってた」
「マジ!?ありがとう」