この青い空を
次の日、お袋はいつも通りだった。
でも、目は赤くて、泣いていたのは事実だと分かった。
その時は、何となく聞いちゃいけない気がした。
それから、何日か経って俺は、親父とお袋に呼ばれた。
何となく、いい話ではないのが分かっていた。
「颯斗…座りなさい」
親父に言われて床に座った。
お袋は泣いていた。
目が真っ赤に腫れていた。
俺は気が付くと、親父の胸ぐらを掴んでいた。
「お前か…お袋を泣かしたのは…」
お袋を泣かしたのは、絶対親父だと思った。
そして、気が付くと俺は親父に、殴り飛ばされていた。
「お前が、ちゃんと育てないからだ…」
何かも、お袋のせいにしている親父が許せなかった。
「ふざけんな!!」
「もう…辞めて…」
震えながら言ったのは、お袋だった。
「全部あたしのせいなの…。ごめんなさい…」
お袋のせいじゃない。
親父が全部悪い…。
俺はそう感じた。