この青い空を
『あたしは、いいけどさ、陽奈が心配だよ。颯斗君諦めた方がいいんじゃない??』
「うん。だよね…」
遊びだったみたいだし…。
ずっと想ってても意味ないよね…。
『陽奈の為だよ。このままじゃ、陽奈が幸せになれない』
「うん…桜、ありがと…」
もう、颯斗のことは忘れよう…。
あたしは、アドレス帳に登録してあった颯斗のメモリーを消した。
『忘れるためには、新しい男だよ!!』
「ん〜…そう上手く出来るかなぁ〜」
『コンパとかは!?』
「嫌だ!!前みたいになるのは嫌だもん」
あの男はホントにキモかった…。
そんなときに、颯斗が助けてくれて…。
…また颯斗だ。
颯斗は何でこんなにずるいの??
全部颯斗で埋め尽くされてるじゃん。
何処にでも、颯斗はいるじゃん。
「それより、赤ちゃんの名前何にするの??」
『う〜ん。ルチア…とか!?』
「アハハハハ」
もう、颯斗のことは忘れたかった。
だから、あたしはわざと話題を変えた。