この青い空を



『あたしは、いいけどさ、陽奈が心配だよ。颯斗君諦めた方がいいんじゃない??』


「うん。だよね…」



遊びだったみたいだし…。


ずっと想ってても意味ないよね…。



『陽奈の為だよ。このままじゃ、陽奈が幸せになれない』


「うん…桜、ありがと…」



もう、颯斗のことは忘れよう…。


あたしは、アドレス帳に登録してあった颯斗のメモリーを消した。



『忘れるためには、新しい男だよ!!』


「ん〜…そう上手く出来るかなぁ〜」


『コンパとかは!?』


「嫌だ!!前みたいになるのは嫌だもん」



あの男はホントにキモかった…。


そんなときに、颯斗が助けてくれて…。



…また颯斗だ。


颯斗は何でこんなにずるいの??


全部颯斗で埋め尽くされてるじゃん。


何処にでも、颯斗はいるじゃん。



「それより、赤ちゃんの名前何にするの??」


『う〜ん。ルチア…とか!?』


「アハハハハ」



もう、颯斗のことは忘れたかった。


だから、あたしはわざと話題を変えた。




< 187 / 237 >

この作品をシェア

pagetop