この青い空を
「よし。俺の腕に足乗せろ」
「え…??」
あたしは、俊の言うとおりに足を俊の腕に乗せた。
「力抜けよ」
俊はそう言うと、あたしを軽々と持ち上げた。
「ちょ…俊!?」
あたしは、ドタバタと暴れる。
「痛いんだろ??保健室連れてくよ」
「え…いいよ。そんなの。重いでしょ??」
それに…お姫様だっこなんて恥ずかしい。
颯斗にでさえ、されたことない。
「全然♪ジッとしとけよ」
俊はそう言うと、あたしを保健室へと連れて行った。
─────保健室。
「あれ??先生いないじゃん」
「そりゃ…体育祭だもんね」
保健室はヘンにガランとしている。
「じゃあ、絆創膏借りよ」
「え…いいの!?」
「いいんじゃね??」
俊はサラリと言うと、救急箱から絆創膏を数枚取り出した。