この青い空を
「だから、していい??」
俊がもう一度聞いてきた。
あたしは、小さく頷いた。
目を瞑ると、俊の顔が近付いてくるのが分かった。
俊の吐息がかかる。
───「陽奈!!」
え??
その時、浮かんできたのは、颯斗の笑顔だった。
何で??
何で颯斗が出てくるの??
あたしが、心の奥に閉まっていた気持ちが溢れて出てくる。
辞めて…
せっかく、忘れようってしてるのに…
でも、あたしまだ颯斗のことが好きなんだ…
「……ッ…」
その時、唇に柔らかいものが当たって、我に返る。
「辞めて…」
あたしは、俊を突き飛ばした。
「え…」
俊は驚いている。