この青い空を
楓ちゃんも、ホントに颯斗のことが好きだったんだね…。
「だから、許してあげてね??」
「はい…」
今日は、ちっょと楓ちゃんのことが分かった。
「楓ちゃんは、口は悪いけど、人思いないい子なんですね…」
あたしは呟いた。
「そうね…」
颯斗のお母さんは呟いた。
「ちょっと…花の水替えてきます」
あたしは、花瓶を手に扉を開けた。
あれ??
「楓ちゃん??」
もしかして…
「今の話聞いてた??」
楓ちゃんは、泣いていた。
そして、小さく頷いた。
「陽奈ちゃん…今までゴメンね。あたし、颯斗のことしか考えられなくなっていたから…」
「ううん。こっちこそ、楓ちゃんのこと凄く悪く思っててゴメン」
「あたし、颯斗のこと諦めるよ。やっぱり、颯斗は陽奈ちゃんがいいんだろうから」
楓ちゃんは、そう言うと笑った。