この青い空を
「俺…陽奈ちゃんのこと好きなんだけど…」
「え??」
あたしは首を傾げて颯斗君を見る。
これは夢??
今「好き」って言った??
気のせい??
「冗談だよ」って言うの??
「だから俺陽奈ちゃんのことが好きだから。返事はいつでもいいから…」
これは紛れもなく事実だ。
夢じゃない。
あたしの頬を一滴の涙が伝う。
これはうれし涙だ。
幸せって証。
うれし涙なんて生まれて初めて出た。
「あたしも…あたしも…颯斗君が好き」
あたしはつっかえながらも必死に想いを伝えた。
ずっと封印してた想い。
やっと言えたー…。
「…ん…」
そのまま颯斗君と唇を重ねた。
颯斗君の唇は柔らかくて気持ちよかった。
それに颯斗君はキスが上手かった。