この青い空を


今日は久しぶりの学校だ。


あたしは行く気がしなかった。


でも颯斗も頑張って行ってるんだからと思うと、行く気になれた。


そういえば、桜に何の報告もしていない。



そろそろしなきゃいけないなぁ〜。



「陽奈〜」



桜がニヤニヤしながらあたしの席に来る。



「電車の子とどうなったの??」


「付き合うことになったよ」



あたしは満面の笑みで言う。



「まじで??どっち告ったの??」



桜はこういう話が大好きだ。


だから全部言わされる。



「颯斗から」


「やったじゃん♪」



でもすごく喜んでくれるし、励ましてくれるし。


あたしは桜が大好きだった。



それなのに、どうして神様はあたしの大事なものを奪っていった。



昼休み────…



「あたしバイト始めるんだ」



桜が淡々と言う。


< 32 / 237 >

この作品をシェア

pagetop