この青い空を
学校が終わってみんな帰っていく。
部活に行く人もいる。
「じゃあ陽奈、また明日ね!!」
「うん。バイバーイ」
桜はそそくさと帰っていった。
あたしは重い鞄を持ち上げると、学校を出た。
一人で切符を買って電車に乗る。
何か一人なんて久しぶりだな。
電車に揺られながらふと思う。
あたしもこれから一人じゃ寂しいし、桜と同じバイト始めようかな…
そうちょっとでも考えたことが間違えだったんだ。
あたしの人生が崩れていくことに、この時は気付かなかった。
〜♪
メールの受信音が鳴り響く。
そういえばマナーモードにしていなかった。
周り人たちの目が一瞬にしてこっちに向く。
あたしは静かに携帯を開けた。
《陽奈に早く会いたい(>_<)》
颯斗からだった。
そんな一言だったけどあたしにはすごく嬉しかった。
《あたしもだよ(*^_^*)》
そう返信すると携帯を閉じる。