この青い空を
でも、もし聞かれたとしても理由は絶対に言えない。
ゴメンね、お姉ちゃん。
でもきっといつか言うから────…
「何があったかは聞かない。でも言えるようになったら、いつでも言って」
あたしはすぐに風呂場に向かった。
急いで乱れた服を脱ぎ捨てる。
そのまま、湯船に使う前に何回も体を擦った。
でも、何回擦ってもあの恐怖感とあの違和感は消えることはなかった。
自分の汚れた体を見るたびに、あの事実を思い出してしまう。
あたしは、その日にすぐにバイトを辞めた。
理由は聞かれたけど適当に、
「学校が忙しいので…」
と誤魔化した。
その日から、あたしは自分の部屋に引きこもり始めた。
お姉ちゃんや、お母さんやお父さん、桜があたしの部屋の前に来たけど、あたしがそのドアを開けることはなかった。
あの恐怖感があたしを襲うのだ。
夜も全く寝れなかった。
寝れたとしても、レイプの夢で目が覚める。
そして、そのままあたしを壊していく。
メールも一日に何回も来た。
来る人は、桜と颯斗が一番多かった。
《大丈夫か??》
全然大丈夫じゃないよ、颯斗。