この青い空を
崩れていく世界
それから、あたしは学校が始まるまで寝ていた。
「陽奈…いつまで寝てるの…」
お母さんに文句を言われたあたしは、渋々布団から出た。
「だる…」
あたしは制服を着ると、メイクを薄くする。
髪はストレートにした。
何だか巻く気分ではなかった。
「行ってくる…」
あたしは、鞄をカゴの中に放り込むと、自転車を勢いよくこいだ。
そのまま、学校に行く気にもなれず煙草を吸う。
気分が落ち着いてくると、桜に電話を掛ける。
『もしもし、陽奈??』
桜は意外にも早く、電話に出た。
「今日学校休むから…」
行きたい気分でもない。
このまま、行ったとしても授業なんてまともに受けられるわけがない。
それなら、学校を休む方がマシだ。
『分かった…』
桜はその後、何も聞いてこなかった。
本当は聞きたかったんじゃないの??
本当は聞いて欲しかった自分が心の何処かにいた。