この青い空を
「では、ここで終わり。ちゃんと復習してくるよ〜に」
復習なんて、するわけない。
ってか、する人なんていないと思う。
「陽奈〜玲央の学校行こう♪」
「うん」
あたしと陽奈は、玲央君の学校に向かった。
結構綺麗な新しい校舎だった。
結構荒れていると噂もあった。
まぁ、あんな軽そうな奴だったら当たり前か…。
「玲央は〜…」
沢山の生徒が出てくる中、あたしの思考回路が停止する。
会ってしまった。
そう…あの人に…
そう…颯斗に…
一瞬目が合った。
あたしは、すぐ視線を逸らした。
凄く速く加速する心臓。
あの頃と変わってない。
颯斗を見ると、ドキドキする。
颯斗ってここの学校だったんだ。
来なかったら良かった。
会わなかったら、あたしの心に颯斗が占領しなかったのに。