カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
キーンコーンカーンコーン…


チャイムの音が鳴り響く。

いよいよ授業の始まり。


早く先生来ないかなあ…


待ち遠しくてずっと入り口を見ていた。


まだかな…。



待つこと10分…




「遅れて申し訳ない!」


「あっ…!」


入江先生が走りながら教室に飛び込んできた。


先生は教壇に上がって、教室内をぐるっと見渡した。


「おっ!そうか!席分からないんだよな?ごめんごめん。」


そう言って、パラパラと出席簿を広げだした。


「それじゃあ、席言うから座っていってくれ!」


一人ひとりの名前を呼び上げていく。


そして…


「次、三咲愛菜。」


「はいっ。」


急いで席に着いた。


入江先生に名前呼ばれるのも久しぶり。


心をくすぐるような嬉しさを感じた。



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