カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
私は、窓際のテーブル席。


しかも一番後ろの席だ。


先生が遠いなあ…。名簿順だから仕方ないけど。


全員の名前を呼び上げた後、先生は再び教壇に上がった。


「…ふう。結構人数いるなあ。」


化学は40人ほどの生徒が選択している。


…と言っても、他の物理や地学もだいたい同じぐらいの人数だけど。


「席も決まったことだし、早速バリバリ授業を進めるぞ!」


もう授業するのかあ…


みんなそんな雰囲気だ。


「……と言いたいところだけど、最初の授業だし、俺が教える化学が初めての人もいるからな。軽く自己紹介するか!」


みんなの顔が急に明るくなった。


もちろん私も。



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