カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
午前中は、授業も普通にこなせていた。


なんか元気になってきたかも。


そう思っていた。


でも午後になると、急にゾクッと寒気がやってきた。

「愛菜、具合悪そうだけど大丈夫?」


化学室へ移動する途中、千鶴が心配そうに声をかけた。


「うん。大丈夫だよ。」


そう言ったものの、あまり体調はよくなかった。


「無理しない方がいいよ?明日から修学旅行なんだから。」


「うん。ありがとう。」


あまり千鶴に心配をかけたくなくて、笑顔で答えた。

そうだよ。明日から待ちに待った修学旅行なんだから。


熱なんて出してる場合じゃないよ。


気を張ってなきゃ!



< 161 / 225 >

この作品をシェア

pagetop