カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
歌が終わると同時に私は大きく拍手をした。


「三咲、どうだった?」


入江先生に限らず、先生方みんなが気になっているようだ。


「良かったと思います!人数も少ないのに、声量もあるし…。さすがだなって思いました。」



「俺の声ハズレてなかったか?」


入江先生が自身を指差した。


「あ…えっと…所々ちょっぴりズレてたかなあ…。」

私は申し訳なさそうに先生の顔を見た。


「入江先生〜!ちゃんと歌って下さいよ〜!」


他の先生方が笑顔で入江先生に言った。


先生は、“いやあ…すいません。”って、照れくさそうにしている。


先生方の和やかな合唱練習は、見ていて飽きない。


授業のチャイムが鳴るまで先生方は歌の練習に励んでいた。


入江先生のちょっぴりズレた歌声、何度聴いてもいいな…。



ズレていても、温かみのある声だね。



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