カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
私が自転車に乗ってきた道も、ゆっくり探しながら帰ったけれど、結局見つからなかった。



「和沙、千鶴、ありがとう。これだけ探してもないから、仕方ないよ…。」



「愛菜…。」



それ以上、2人は何も言わなかった。



きっと、ものすごく落ち込んだ顔をしている私を見て、何も言えなかったんだろうな…。



明日は告白するって決めた日なのに…。



家に帰って部屋も一応見たけれど、見当たらなかった。



大事なものだったのに、なんで無くしちゃうの?



しばらく自分を責め続けていた。



< 207 / 225 >

この作品をシェア

pagetop