カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
先生、1人だけだといいな…。


祈るように理科準備室の扉を開けた。



「失礼します。」



「どうした?三咲。」


準備室は先生だけだった。


「あの…話したいことがあって来ました。」



またドキドキが大きくなってきた。



私はスカートのポケットに入れた和沙と千鶴のメッセージの紙をそっと探り、一回ぎゅっと握った。



心が温かくなり、勇気をもらえた。


私は先生の前まで行き、一度深呼吸をした。



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