カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
中は観戦する生徒でいっぱいだ。


どうせなら、先生の表情が見える場所がいいな…。


「愛菜!こっち!」


座る場所を探していると、千鶴が声をかけてくれた。

「千鶴いたんだね!」


「愛菜が見に来るかもしれないと思って、場所とっておいたよ!」


千鶴がいた場所は、3年生側のコートの後ろ。


なので、先生の表情もよく見える位置だ。


すごい!特等席だよ!


心の中で嬉しい悲鳴をあげた。


「これから、3年A組と職員チームの決勝戦なんだよ!もうすごかったんだから!入江先生かなり活躍してたんだよ。」


興奮して話す千鶴の姿から、試合での先生の活躍ぶりが伝わってきた。


「千鶴、今までの試合も見てたの?」


「うん。私、女子バレーに参加してたから。会場は男子バレーの隣のコートだしね。」


「いいなあ…。」


うらやましくて、思わず声に出してしまった。



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