カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
それからまもなくだった。

「愛ちゃん!」


お母さんが血相を変えて、走ってきた。


「お母さん!」


私は自然と笑顔になった。

「良かった!無事で。」


お母さんはギュッと私を抱きしめた。


「お母さん、このお兄さんがね、探してくれてたんだよ。」


お兄さんを指差した。


「そうだったんですか。ありがとうございます。」


お母さんは立ち上がり、お礼を言った。


「それに、これもくれたの!」


私は、もらったばかりの万華鏡をお母さんにも見せた。



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