カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
「愛菜、おはよー。」


音楽室に入ると、千鶴はもう来ていた。


「おはよう!」 


荷物を端の方に置いて、千鶴のところに駆け寄った。

「愛菜、家にいても落ち着かないんじゃない?先生にも会えないしさ。」


「それは…まあそうかも。」


確かに、学校に来ている方が、なんか落ち着く気がする。


「入江先生、来てるかもよ。バレー部も練習あるだろうし。」


「そうかなあ…!」


千鶴にそう言われて期待が一気に膨らんだ。


合唱部の練習、早く終わりにして体育館行きたいよ。

追試のあった放課後から、先生への“好き”の気持ちが強くなっている。



今すぐにでも見に行きたいな…。



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