カレイドスコープ〜先生を想う日々〜
「…さてと、そろそろ俺も練習に戻るか。」 


先生がスッと立ち上がった。


「前よりも、体が疲れやすくなったんだよなぁ。俺もオジサンだな。」


クスッ…


思わず笑ってしまった。


先生、“オジサン”っていうの…、口癖なんだね。


「…ん?どうしたんだ?」

先生は不思議そうな顔をしている。


「なんでもないです!」


にっこりと笑顔で答えた。

「そ…そうか。それで、三咲は、帰るか?それとも…誰かの応援していくか?」


先生が扉を開けた。



< 92 / 225 >

この作品をシェア

pagetop