キミのトナリ
着信音が部屋中に響く
着信音は出てこいの合図。
急いで鞄をもって
外に出る。
不倫の彼の車が止まってる。
嬉しいはずなのに
笑顔が出てこない。
顔がこわばる。
アタシは表情にさえ
嘘をつくようになっていた。
車に乗り込む。
彼が微笑みながら言う。
「今日はサムイね」
アタシは頭だけさげた。
やっぱりアタシは可愛くないや。
行き先は聞かないし
言わない。
行き着けのバーに行って
ホテルに入る。
お決まりのコース。
でも今日は、いつもと違う。
「目を瞑って」
彼が言う。
「わかった。」
あぁーまた素っ気ない返事
しちゃった。
最悪。
しばらく走った所で
「目を開けて。」
彼の言葉。
目を開けると
そこには一面夜景だった。
はぁ?
何考えてるのか
読めないし。