キミのトナリ
でも
正直うれしかった。
涙が出るくらい。
「すごいね…ありがとぅ」
こんな言葉しか出てこない。
そんな中
彼はトランクからバラの花束を出した。
「これ…磨美に…」
彼はそう言って花束を
アタシに渡した。
「ありがとう」
でも今日って特別な日だっけ?
すると彼は
言った。
「あいつと別れようと思う。」
「はぁ?」
アタシは耳を疑った。
でも次に彼の口から出た言葉は、もっと耳を疑うものだった。
「磨美とも別れたい。」
「なんだって?」
アタシはてっきり自分の所に彼が来る。
そう
確信してたのに
アタシとも
別れたいなんて。
アタシは目を丸くして
もう一度聞いてみた。
「今なんて言ったの?」
そしたら彼は面倒くさそうに言った。
「磨美との時間。凄く楽しかったよ。」
「じゃあなんで?」
空かさず聞くアタシ。
「…職場に守りたい子が出来たんだ。あいつと別れたら結婚するつもりだから…」
アタシは言葉も出てこない。
だって
こんなに夜景が綺麗な場所+花束だょ?
そりゃあ言葉も出ないよ。