キミのトナリ
第七章:嘘
あれから
4ヶ月の月日が
経っていて。
もう
12月になった。
アタシ達は
相変わらず
仲良しなの。
「どこ行こうか?」
隼人が
いつも通り聞いてくる。
「じゃあ、
今日は隼人が決めてよ。」
「じゃあ
豊さんの所いこう。」
「良いよ。」
あれからすぐ
豊の所に
会いに行って
豊と隼人は
すっかり意気投合しちゃって
今では
隼人まで
慕うようになってた。
アタシ達は
手を繋いで歩く。
その時だった
一台の車が赤信号で止まってた。
その車は
紛れもない
あの
幸子を選んだ
彼の車だった。
思わず
立ち止まり
隼人の腕にしがみつく。
「磨美?」
アタシは
隼人の声も
聞こえない位
怖がってた。
あの日の記憶
忘れたハズの記憶。
隼人には
絶対にバレたくない。
アタシが
不倫してた事…
「具合悪い?」
…
…
…
「磨美!!」
「隼人。
どうしたの?」
アタシは顔面蒼白だった
と
思う。
「磨美?顔真っ青だよ。
具合悪いの?」
「大丈夫。」
アタシは
あの人の車から
目線を
外すことが
出来なかった。
赤信号が
青に変わり
車は走り去った。
「磨美。
今日は帰ろう。」
隼人が気を使う。
アタシ達は
家まで歩き出した。