キミのトナリ
でも
アタシ心のどこかで
別れなくちゃいけないって
思ってたんだし。
願いは叶ったみたいだね。(笑)
やっぱり神様はいるのかもね(笑)。
その時、携帯の着信音がなった。
画面を見ると
『幸子』って出てる。
彼じゃなくてチョット残念だった。
幸子は
アタシのクリニック時代の友達。
『磨美!先生と別れたんだって?』
情報早いな。
「そうだよ」
『でも、あんまり気を落とさないでね。』
幸子の言葉が優しく響く。
「うん。ありがとう。」
ん?でも待てよ。
誰から聞いたんだ?
アタシは幸子に
彼とつき合ってるなんて
一言も言ってない!!
幸子は純粋タイプだから
絶対引かれると思った。
だから
言えなかったんだよ。
まさか
彼が『俺あいつと不倫してるんだ』とか
言ったわけ?
それとも…?
アタシの脳裏に
もう一つのパターンが浮かんできた。
まさか…
彼の好きな子って
幸子?
アタシは聞く権利がある。
ってか
思わず口を走らせた。
「誰に聞いたの?」
…
…
…
沈黙が走る。
なんで何も言わないの?
「先生から聞いたの?」
…
…
…
また沈黙。
「つきあってるの?」
…
…
…
アタシの脳内は焦りと不安で
爆発寸前だった…。
思わず強い口調になる。
「なんか言えよ!!」
すると
幸子が電話越しに溜め息をつく。