キミのトナリ


扉が開く。



鍵の閉め忘れかな?
って
思った。




だけど
何か様子が違った。






中に入ってみると



部屋の中は
カラッポ
ただ
部屋の真ん中に
紙が
置いてある。



紙の上には
小さな箱が
置いてあった。



箱を退かせて
紙を見る。


手紙…?



その手紙には


『磨美へ
勝手に部屋出てごめん。
磨美が部屋に来てくれる事
願って手紙を
書いてるよ。

磨美。
傷つけて、ごめん。
泣かせて、ごめん。
それから
勝手にいなくなって
ごめん。


もっと
磨美に頼られたかった。
でも
頼りなかったよね。

でも
別れた
あの日。

本当はプロポーズしようと
思ったんだ。

でも
別れの言葉
言われちゃったから
諦めようと
思った。

だから
潔く
この部屋を出ます。

磨美の為に買った
指輪。

もし良かったら
磨美捨ててくれない?

俺が
もってると
忘れられないから。

磨美
本当にごめんね。

サヨウナラ。


隼人より』




そう手紙には
書いてあった。



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