君ヘノ思ヒ
”もしもし?”



”おう。  ・・・・。”    何となく、今までと違う気がした。




”あのさ、 えーと。。。   つーか今度また飲み行こうよ!   優、最近遊んでくれないし。。。”



心臓がバクバクしている中、冷静を装い、何事もなかったかのようにテンションを上げつつ言った。





”・・・・・。”   なぜか黙る優。



”俺さ、彼女できたから。”



!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!





遅かった。。。   すべて遅すぎた。。。





”何それ?   それってもう私とは遊べないってこと?”    なんとか会話をつなげた。



”うん。。。”



今日の優はやっぱり違う。   言葉も最低限しか発しない。




そうだよね。  もちろんだよね。  私のこと勝手な女だと思って、ひいてるよね。。。




”もしかして、今、彼女と一緒?”   とっさに聞いていた。



”・・・うん”



”そっかぁ。。。   ごめんね、お邪魔しちゃって。  じゃあ、お幸せにね~。”




最後まで同じテンションで話せていたと思う。   それが精一杯、相手に迷惑をかけないようにした努力。





その電話が、優への想いを終わらせることになった。




全く後悔をしていないといえば、嘘になるかもしれない。  

でも。

電話をしていなければ、もっと後悔をしていたはず。

だから後悔しない。

これが、自分のした恋の、とった行動の結末だ。




ショックを乗り越えて、前進あるのみ。

優に出会って、魅力を知り、中身から人を好きになるということを知れたことに感謝しよう。

そして、そんな素敵な優を逃した自分をもっと磨こう。




そう心に決めた。

まあ、こんな風に冷静に考えられるようになったのも、しばらく経った後のことだけど。




これが、1人目の男 優 との恋のエピソード。
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