君ヘノ思ヒ
2人の始まり 2
私達は見つめ合っていた。
それはたったの1秒程度だったかもしれないし、
もしかしたら数十秒という長い時間だったかもしれない。
たくさんの若者が出入りするこのビルで、
たくさんの人達が行き来するこの入口で、
なぜ彼と目が合ったのかはわからない。
本当に初めての経験だった。
目が合っている間、
あんなにも音楽や人の声で賑わっている中で、
一瞬、時が止まっているような感覚だった。
もちろんその時はカッコイイとか素敵とか、そんな感情はなく、
何故かただ『無』になっていた。
それはたったの1秒程度だったかもしれないし、
もしかしたら数十秒という長い時間だったかもしれない。
たくさんの若者が出入りするこのビルで、
たくさんの人達が行き来するこの入口で、
なぜ彼と目が合ったのかはわからない。
本当に初めての経験だった。
目が合っている間、
あんなにも音楽や人の声で賑わっている中で、
一瞬、時が止まっているような感覚だった。
もちろんその時はカッコイイとか素敵とか、そんな感情はなく、
何故かただ『無』になっていた。