Secret Word
「ね、ねぇ翔也。
どうして私が海好きなの知ってるの?」
いやな予感がした。
だって海好きなの知ってるの・・・彰だけなんだよ?
「どうしてって?
ん~なんとなくかな?」
翔也はそういうとハンドルを握りなおした。
いつもそうだ。
私がデートで行きたい場所。
それはきまって彰とデートをした場所で。
そこに行けば、いるはずのない彰がいるかもしれないと心のどこかで思っていた。
海は私と彰の思い出の場所。
彰が・・・一番好きな場所。