メガネくんと私
お兄ちゃん
家に帰った私はソファーに座り、ボーっと考えていた。
『恋』かぁ―…。
私はこの16年間、恋というものを体験したことがなかった。
中学の時、同じ部活の1つ上の先輩のこと好きだったことはあるけと、それは『恋』じゃなくて、ただの『憧れ』だった。先輩が卒業したらその気持ちは消えていった。
私もいつかは、雪乃みたいに、好きな人のことで顔を真っ赤にしたり、キラキラしたかわいい『恋』してるって顔になったりするのかな。
……………うっ|||。
私がそんな顔してるの想像したら気持ち悪くなっちゃった。
私みたいなガサツな女は、かわいい『恋する乙女』にはなれないな?。