Cutting☆Lovers
「じゃあ、行きましょう」

あたしの返事も聞かずに歩き出した。

もう、ここで言ってくれたらいいのに…

たくさんの人の前でフラれる女が可哀相って事で移動してんの?

そんな優しさいらないよ。

心の中で散々文句を言っている間に駅からは、どんどん離れていて、人通りが少ない路上に入って行く。

「ちょっと!何処まで行くの!」

「もうすぐです。…着きました」

あたしの数メートル先を歩いていた上田が、一軒のお店の前で止まっている。

お店は、こじんまりとはしているけど、アンティークな感じで、すごくいい雰囲気だった。



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