Cutting☆Lovers




『紗羅さんの事が好きです』




自覚と言われた言葉があたしの顔を朱く染める。

「返事を…聞かせてもらってもいいですか…?」

「…あっ、あたしは!好きでもない人間と連絡とったりしないし、頻繁に会ったりしない…」


誰かあたしの口を止めて?

可愛くない台詞ばっかり出てくるよ…


「じゃあ、紗羅さんも僕の事が好きだと思ってもいいんですか?」

「………う…ん」

「その言葉と、紗羅さんの朱い顔を信じます」

いつの間に来たのか気付けば上田は、あたしの目の前に居て不意に髪を撫でた。


初めてのボディータッチ。


普通に髪を撫でられているだけなのに、上田がすると妙に色っぽく見える。



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