Cutting☆Lovers
「ちょっと!何やってんのよ!」

「何って…僕に髪をくれるんでしょう?だから美容室ですよ」

確かに、髪をあげるとは言ったけど、ここまで本気に取られるとは思っていなかった。

普通、いくら綺麗な髪だからってそれを真に受けて貰ったりしないよね?

さっきまで、アイツの事でいっぱいだった頭が今はこの“髪が好きな変な人”の事でいっぱいだった。

おろして欲しいと言ってもイヤだと言われ、抱えられたまま話す。

「あんた変わってるね」

「そうですか?僕は自分の事は普通だと思ってますけど」

変わり者って、自分は普通だと思ってるって本当なんだね。



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