ただキミと一緒にいたかった
第1章
出会いは、そう…いつでもあたしに何の断りも無く突然やってくる。
…と、誰かが言ってた気がするけれど
馬鹿馬鹿しいなんて思ってた。
出会いはいつも“必然”で、
いつだって何かを努力して何かが変わって…
出会いが与えられるもので、“偶然”なんてありえない。
そうやってずっと思ってた。
──・・でも・・今はそうだとは思わない。
人を馬鹿にしてた今までのあたしが、
一番馬鹿だったね
「出会い」についてそこまで考えてもいなかったけど。
この間、あたしは初めて
“心がピンときたのよ!”
って言ってた誰かの気持ちがわかった気がする。
意外にもあたしは、こんなにも自分の頭が切れるなんて思ってもいなかった。
だから「ピン」ときたとき
それが本当に「ピン」なのか・・・
(ポンやパンではないことは確かなのだが)
理解するのに少し時間がかかった。
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