ただキミと一緒にいたかった
「携帯買ってくんねぇ?
いまどき持ってないと、不便。
でもさ、
子供ケータイはやめろよ?
親に監視されたらたまんねえ笑
咲希に監視とか、ありえねぇし笑
つか、お前馬鹿だからお前に監視されても
何もなんねぇか笑
俺が逆に監視しねぇとな笑
アホだし。」
あぁん?
なんだと?
“ありえねぇし”
───いやいや、その言葉じゃない
───ケータイ・・・?
まさかの返答に
あたしは
何と送ればいいか
しばらく頭の中は
真っ白だった・・・
ってゆうか…
頭の中真っ白じゃなくて
頭の中、文字だらけ。
「なんでだよ、おい」
の繰り返し。
またもや
素晴らしい思い違いをしてしまったらしい。
──恋する乙女(オツ、オンナ)の思い込みは
相当激しいらしい。
「覚えとけよ!男ども!」
誰にかけてるのか
わけのわからない言葉を発して
呆然と何度も画面を見直した・・・。
何度見ても変わるわけの無い
文字を、チラチラと確認しながら
「はぁ~」とため息を吐いた。