クリアネス

……それにしても、17歳だったなんて。


年下だとは思ってたけど、これほどとは……。


えええ~、

まじでぇ……?



「信じらんない…」



ブツブツ独り言をつぶやくあたしに



「さくらー。何突っ立ってんの?」



レオは、そわそわとよく動く瞳でせかしてくる。


早く好奇心を満たしたくて、仕方がないって顔。



確かに年齢のことはビックリしたけど……



「さくら、早く行こうぜー」



……まあ、いいか。



そんな小さなことなんか

陽気な太陽とレオの笑顔で


簡単に飛んでいっちゃうよ。







あたしたちはとりあえず、空港を出て繁華街に行き、そこでタクシーを拾った。


沖縄のタクシー代の安さには驚いた。


運転手さんとの値段交渉の末、タクシーを一日借り切って、島を回ってもらうことに決める。



タクシーに揺られながら、あたしは窓の外に広がる石垣の景色に目を奪われた。

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