クリアネス
「さくらから電話がきた時……」
触れていたおでこが、そっと離れる。
「俺、もう会わない方がいいって言うつもりだった」
「うん」
「でも……なんでかなあ」
そう言うとレオは、力なくその場に座りこみ、まゆを下げた。
「会わずにはいられなかったんだ。……なんでかなあ」
一瞬、レオの声が震えた気がした。
「レオ……」
愛しさに胸が詰まり、あたしはその細い体を抱きしめた。
「バカだね、レオ」
「うん」
「あたしは、……前から、そうゆう気持ちを知ってたよ」
レオに出会って
いっぱい、いっぱい
“愛しさ”を教えてもらったよ……。