クリアネス
近所のパン屋さんで買ったキャベツたっぷりの野菜サンドをほおばりながら、くだらない話をたくさんした。
今日のレオは、いつも以上に饒舌だ。
昨日のことを心配して、あたしを元気づけようとしているんだろうか。
朝食の後、宿の近所を探索していると、かわいらしい1軒のお店を見つけた。
“手作りアクセサリーの店”と書かれた看板は、その名の通り手作り感たっぷりで
店先に飾られている貝がらのネックレスは素朴な愛らしさがあった。
「入ってみよっか」
レオの言葉に、あたしはうなずく。
店内は冷房もつけていないのに、少しヒンヤリしていた。
店の中心にとても太い1本の柱があり、その周りにこぢんまりとした棚がいくつか並べられている。
貝がらやビーズの素朴なものから、ラインストーンを使った華やかなものまで。
所狭しと並べられているアクセサリーは、どれも心惹かれた。
ある棚の前で、レオは立ち止まった。
「あぁ、それ、ペアリングになってるんです」
ずっと黙っていた店員の女性が、奥から顔を出して言った。