光の雨
「じゃあ、こうしましょう。今日の放課後、2人で買いに行く」
「………えぇ!?」
二人で!?放課後!?無理無理!!みかみさんと帰るんだからー!第一、付き合っても無いのに、二人でお出かけなんておかしいよ!
「い、いやぁ~、それはちょっと…」
「何か大切な用事でもあるんですか?」
(………うっ)
「それとも、財布拾ってもらったことなんてどうでもいいとか」
(………うぅ…)
「俺、言いふらしちゃおっかな~。先輩は薄情な女だって」
「うわぁ!わ、わかった!行くよ!放課後でしょ!?余裕余裕!!!」
「そうですか、じゃあ俺、放課後、昇降口で待ってますから。それじゃあ、また後で」
高橋後輩はそう言って、ポン、とあたしの頭に手をあてて、何処かへ行ってしまった。頭を触られたことに驚きながら、あたしは気づいた。
あっ…。行くって言ってしまった!高橋後輩の姿はもう無い。高橋後輩、また後でって言った時すこしニヤけてた!!すっごい勝ち誇った顔してた!こうなることを予想してたのかぁ!?だとしたら、ものすごく悔しい!!
…てか、どうしよう。こうなったら行くしかないよね?でも、みかみさんをどう説得しようか。みかみさん、自分が納得いくまで聞いてくる人だからなぁ。高橋後輩のこと言ったら納得してくれるよね~。
…はぁ。気が重い。これはまさかの展開だよ。何が楽しくて、不良ちっくな後輩と、放課後一緒に過ごさなきゃなんないの…。…いろいろ考えてたら腹たってきたぁ!!!!
「…とりあえず、教室戻ってご飯食べよ…」
こうしてあたしは足取り重く、教室に戻った。
その時あたしは気づかなかった
背後であたしのことを睨む一人の女の子の視線に
・・・・・・