光の雨
***
「あ~、入学式、疲れたぁ~」
今は入学式が終わって、クラスに戻るところ
たくさんの人たちがダルそうにのそのそ歩いている
「うそつけっ!ずっと寝てただろうが!!」
「みかみさんが寝てたから、あたしも寝てたんだよっ」
「はい!人のせいにしなぁ~い!!」
「えぇーー」
堅苦しい会場の雰囲気から抜け出せてちょっとご機嫌☆
少し入学式を振り返る
新入生達は真新しい制服に身を包み
緊張しながら座っていた
チラチラと先輩の方を見て、はしゃいでる一年生もいた
あたしにもそんな時期があったなぁ…なんて
「…後輩出来て、嬉し~な~」
「なんで?ミヤ、部活入ってないから関係なくない?」
「え?なんか威張れるじゃん!『先輩だぞ!』って」
「威張る~?そんなこと言ってるうちは無理だなぁ~」
「ぇ~!!みかみさんはそういうこと考えないの?」
「全く」
「……」
先輩になって偉くなった気がするのは
あたしだけなのかな?
いろいろ考えていたその時、
後ろから聞きなれた男の声がした
「あははっ、くだらね~!!!」
「…アキ!」
今、あたしを馬鹿にしたのは
黒須 晃良(クロス アキラ)通称アキ
こいつとは高校からの付き合い
みかみさんと、同中で
みかみさんと仲良くしてたら
オプションでついてきたのだ