光の雨


「アキ、盗み聞きはいくないよ~」

「雅の声がデカいんだよ…」

「そんなことない!」

「ほら、二人とも早く教室戻るよ~」

「は~い❤」


私はニッコリ笑って返事をする
みかみさんが言うことには従う私
するとあっきが不機嫌そうに顔をしかめて言った


「なんでみかみさんに対する態度と、俺に対する態度がこんなに違うわけ!?」

「あっきがきらいだから~」

「ダメよ~ミヤ。あっきが泣いちゃうでしょー?」

「ほんと、俺、泣いちゃうよ?」


顔をゆがめてワザとらしく両手で顔を覆い隠すアキ。
う~ん、アキの事は嫌いじゃ無いんだけど…。見た目が怖いんだよね。うん。
整ったきれいな顔してるんだけど、茶色い髪はつんつんしてて、ピアスがきらきら見え隠れしてる。
ズボン下げてるし、ネクタイゆるゆるだし。
なんか異様に背、高いし。
そういう格好は嫌いじゃないし、かっこいいと思うけど不良すぎるんだよ!アキは。

性格は、見た目とは違って優しいんだけどね。


「あ~、はいはい。ごめんごめん、アキ」

「いや、いいよ。許してあげる。何かおごってくれたら」

「え~、今、金無いんですけど~」

「いいんだよ、ミヤ。こんなくだらない奴におごってやることはない」

「何なんだよ!なんでみんなして俺をいじめるんだぁ!」

「それは、お前が人をいじめるからだよ。ね?ミヤ」

「うん、きっとそう」

「いやいやいやいや!違うよっ!…たぶん」


今の反応は…ちょっとやんちゃしてたことがあったのね。アキ。別に良いんだけどね…。



・・・・・
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