光の雨

後輩



キーンコーンカーンコーン…


チャイムが鳴って、みんなガヤガヤと帰りだす
するとみかみさんがあたしの席にきた


「ミヤぁ、帰ろー」

「うんっ!」

こういう時のみかみさん、可愛いんだよなぁ!!!
小首かしげて、顔をのぞいてくんの!


帰り道、みかみさんと二人で話していると

「おれも一緒に帰る~!」

そう言って、話しかけてきたのはアキだった



「いや…別に良いんだけど、…アキって友達いないの?」


みかみさんが不思議そうにアキに聞いた
…たぶん、1年のころからあたしたちと一緒に行動していたから気になったんだろう。てか、あたしも気になる。アキって、モテそうだし、チャラい友達もいっぱいいそうなのに


「いや、いるよ?100人ぐらい」


…!!?
…100人って…
まあ、アキの性格だったらありえそうだけど…


「…じゃあなんでその人たちと帰んないの?」

「え~、めんどくさいし。他校とか、年上とかばっかだし」

「ふ~ん・・・」

「お前等と居ると楽なんだよ…」


…へ~え。アキ、そんなふうに思ってたんだ。まあ、あたしも同じようなもんかな?2人と居ると楽しいし。
…あ、そうだ。アキに何かおごんなきゃいけないんだっけ。


「みかみさん、どっかよって行こ~?」

「ん、良いよ?どこ行こっか…」

「ねっ、アキ。何食べたい?」

「は?…う~ん。…アイス!!!」


アキ…あなたはなんて安上がりな子なんでしょう・・・
目をキラキラさせてるのが小さい子供みたいでかわいい…


「よ~し!アキ!おごってあげるから、行こ!」

「え、なんで何で?」

「約束、でしょ?」

「金、無いんじゃないの?」

「アイスくらい買えるよ!」


そう言ってカバンの中に手を突っ込んで中身をあさる


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