光の雨


「どこにありましたか?これ…」

「すぐそこに落ちてて、誰の物か分からなくて職員室に届けようと思ったてらあなたがいたんです。で、もしかしたらって思って」

「ありがとうございました。本当に。」

「いえ、気にしないでください。そのかわり何かお礼ください。あ、俺、一年二組の高橋 唯って言います。お礼、期待してますから」

は!?お礼?そんなこと言うか普通!!!

「え!?お礼って、あたし何も持ってな…「それじゃあ、また明日」


言い終わる前に、高橋後輩は言ってしまった。そして友達らしき男の子達とわいわい帰って行った。

な、何だったんだ…?見た目とは正反対に敬語とか使って、いい感じの人かな?とか思ってたら『お礼ください』って…。人の話聞かないで行っちゃうし。

『また明日』って…明日お礼持って来い、みたいな意味かな?
お礼って、何持って来いっつうんだよぉ!!


「………はぁ…」





いろいろ考えてたら訳分かんなくなってきた。早くみかみさんのとこに戻ろう…



そしてまたあたしは、全力で走った。




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