禁忌恋愛
「どう、して……」
そこにあったのは‥
あの、純白のハートと淡いピンクのクロスのネックレス、だった…ー。
「美衣が欲しそうに見てたから…それに」
ゆうくんは少し照れたように頭をかくとあたしをまっすぐ見据えて続けた。
「これ、永遠の愛ってジンクスがあるんだろ!?…俺は美衣を一生、愛していくって、守っていくって誓いたいんだ」
ーっ!
「愛なんて誓わないでッ」
気づけばあたしは立って、そう叫んでいた。
「美、衣?」
少し驚いたゆうくんの顔にも構わず続ける。
「ゆうくんはっ!いつか他の女の人とまた再婚する!絶対!あたしなんかどうでもよくなるに決まってるっ」
ー…、ゆうくんはあたしを親として家族として愛しているんだ。
親として家族として。
なのに…愛してる、守りたいなんて言わないで…。
心の底からそう思った。
だってあたしは…っ
「…美衣」
……!?
ゆうくんの声で我に返った。
あたしは今、何を考えてたの?
「な、なーんて!うそだよー!驚いた?!」
「は?」
マヌケな顔をしたゆうくんに笑顔をつくってみせた。
「ネックレス、すっごく嬉しいッありがと」
ゆうくんは腑に落ちないような顔で頷いた。
「…あぁ。…付けてやるからこっち来い」