禁忌恋愛
ゆうくんはかっこよくてモテそうな感じだ。

茶色の柔らかい髪の毛

整った端正な顔立ち

性格は基本優しいんだけど、ときどき意地悪でときどき冷たくて…そんなちょっとつかめない人。


でも笑うと可愛くて、うん。総合的に言うと素敵な人。

でも母はそんな素敵な人、ゆうくんをあっさり捨てた。

ついでにあたしも、あっさり捨てた。


母の蒸発によりふたりの結婚生活はたったの一年で幕を降ろした。


あれから半年、あたしは高校三年生になり、家事全般をほとんどこなしゆうくんと二人で暮らしていた。


「ゆうくーん、朝だよー」

ゆうくんの部屋の前で叫んでみるも…反応なし。

じつはゆうくんは朝が弱い。

低血圧だし寝起きが悪い。

でもゆうくんが会社に遅れては大変なのであたしは毎朝苦労しながら起こしている。


ゆうくんの部屋にはいりゆうくんの体を軽くゆさっぶった。

「朝、だよ。起きてーっ」

「うるせぇ…」

「な!?」

ゆうくんはそう言うと布団を頭までかっぶった。


子供ですか?






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