禁忌恋愛
ゆうくんは仕事に行っていていない。

だからあたしはお母さんに背を向けて誰もいないリビングへと戻った。

後ろで悲しそうなお母さんの声がしたけど聞こえないふりをして。


パタン…。

玄関の扉が閉まる音が聞こえた。


なんだか何にもする気が起きない。


バフッとソファーにダイブして目を閉じる。


瞼に蘇えって来たのは…小さい頃の母との思い出。

優しくて綺麗で自慢の母だった。


お母さんの柔らかい笑顔が大好きだった。

お母さんのぬくもりが大好きだった。


お母さんが大好きだった。

だから余計お母さんの裏切りを許せなくて…。



~♪~♪~

携帯が鳴った。
ゆうくんが好きって言ったドラマの主題歌。


「知らないアドレスからだ…」


あたしはメールボックスを開けたー…。
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